直播したタマネギの空撮画像への深層学習の適用による生育初期における葉数判別

  • 輿水 美奈
    農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター芽室研究拠点
  • 臼木 一英
    農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター芽室研究拠点
  • 伊藤 淳士
    農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター芽室研究拠点
  • 村上 則幸
    農業・食品産業技術総合研究機構北海道農業研究センター芽室研究拠点

書誌事項

タイトル別名
  • Image-based Counting of Leaf Number of Direct Seeding Onions (<i>Allium cepa</i> L.) during Early Growth Stages by Applying Deep Learning Techniques

抄録

<p>タマネギの直播栽培において葉数把握を目的とした深層学習を空撮画像へ適用する場合は,個体ごとに正確に判別できる手法が求められる.本研究では,圃場においてドローンに搭載した億画素カメラを用いた撮影画像をもとにしたCNNによる直播タマネギの葉数判別の分類モデルを開発した.まず,開発データのクラス間のデータ数分布が分類モデルに及ぼす影響を解析した.また,屋外圃場では雑草なども多いことから訓練データのタマネギ以外の物体を含むクラスの除外が分類モデルに及ぼす影響を明らかにした.さらに葉数の多少で2つのクラスにすることを検討し,栽培技術に活用する観点から考察した.その結果,屋外圃場で撮影した画像データを用いたCNNを行う際には,出現頻度が低い雑草などのクラスの定義付けをしないことが求められると判断した.次に本研究における分類モデル2の検証では,leaf1やleaf5,leaf6のデータ数に偏りがあり,データ数が少ないために特徴量の検出ができずに再現率が0.0~9.5%と低くなったと考えられた.そこで,本研究における開発データのクラス間不均衡を是正するとともにクラス内の特徴量を示す属性情報の検出を向上させるために,葉数の多少に基づいた属性情報の2クラス分類を行うことを検討した.分類クラスを2つのクラスにした結果,本研究の分類モデル4は,栽培技術に活用する観点から葉数3枚以下の個体を検出するために利用できると結論付けられた.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 21 (2), 197-204, 2022

    一般社団法人 園芸学会

参考文献 (14)*注記

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