ニホンナシの交雑育種における重要形質に関連したDNAマーカーの利用技術

  • 西尾 聡悟
    農業・食品産業技術総合研究機構果樹茶業研究部門
  • 寺上 伸吾
    農業・食品産業技術総合研究機構果樹茶業研究部門
  • 竹内 由季恵
    農業・食品産業技術総合研究機構果樹茶業研究部門
  • 松本 辰也
    新潟県農業総合研究所園芸研究センター
  • 髙田 教臣
    農業・食品産業技術総合研究機構果樹茶業研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • Marker-assisted Selection of Agronomically Important Traits in Japanese Pear Breeding Programs

この論文をさがす

説明

<p>ニホンナシの育種は農研機構および全国の県の試験場で行われている.育種において最も重要な形質は黒星病抵抗性であり,生理障害の発生少,収量性,早生性,高糖度,自家和合性なども重要な育種目標となっている.近年温暖地においてナシの発芽不良が問題となっているため,温暖地でも安定栽培可能な品種の開発が求められている.そのような中で,黒星病抵抗性,自家和合性,黒斑病抵抗性,早生性,果皮色についてはDNAマーカーが開発され現場の育種に利用可能となっている.しかしながら, これらの形質は遺伝の顕性と潜性 (優性と劣性),質的形質と量的形質,対立遺伝子に異なる複数の効果があるなどの特徴があるため,効率的な選抜のためにはそれぞれの形質の遺伝様式を十分に理解したうえでDNAマーカーを使う必要がある.本総説ではニホンナシの育種に重要な59品種のこれらの形質の表現型と遺伝子型データベースを公開し,それぞれの形質の遺伝様式と利用技術についてとりまとめ解説する.</p>

収録刊行物

  • 園芸学研究

    園芸学研究 21 (2), 137-147, 2022

    一般社団法人 園芸学会

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (32)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ