「つながり」を創る学校の機能

書誌事項

タイトル別名
  • School’s Function of Creating “Bonds”
  • : “Human Capital Approach” and “Community Embedment Approach”
  • ―「人的資本アプローチ」と「地域内蔵アプローチ」―

説明

<p> 学校の機能というと,人は教育機能(人的資本の蓄積)をまず思い浮かべがちだが,学校は地域社会・労働市場との「つながり」(社会関係資本)を創る機能も担ってきた。教育機会を平等にしても「マシュー効果」は消えないし,ハイテク社会でも低賃金・低スキルに留め置かれる人々が依然必要とされることを考えれば,労働供給サイド偏重の社会投資戦略(ヨーロッパがそうである)の限界は明らかである。したがって,「つながり」を創る機能を重視する「地域内蔵アプローチ」が,とりわけ「課題集中高校」では必要ではないか。すなわち,在学中・卒業後の移行パスを「なだらか」にする,言い換えれば,地域労働市場を参入しやすく留まりやすくしようとするアプローチである。これに関する本稿の,大阪府立西成高校とAダッシュワーク創造館の協働の事例からは,しかし,学校の資源的限界が明らかだ。ゆえに,各スケールでの制度的再調整が不可欠である。</p>

収録刊行物

  • 社会政策

    社会政策 12 (1), 55-67, 2020-06-30

    社会政策学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390011097087780096
  • DOI
    10.24533/spls.12.1_55
  • ISSN
    24332984
    18831850
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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