慢性C型肝炎患者に生じた口腔扁平苔癬の臨床的検討

DOI Web Site Web Site 参考文献21件 オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical Investigation on Oral Lichen Planus Occurred in Patients with Chronic Hepatitis C
  • マンセイ Cガタ カンエン カンジャ ニ ショウジタ コウコウ ヘンペイ タイセン ノ リンショウテキ ケントウ

この論文をさがす

説明

口腔扁平苔癬(OLP)の発症にC型肝炎ウイルス(HCV)感染が関与しているとの報告が散見される。そこで今回われわれは,HCV感染者に生じたOLPについて臨床的に検討したので報告する。対象は当科にて臨床・病理組織学的にOLPと診断し,HCVに感染している24例(HCV群)で,HCVに感染していない130例(対照群)を対照として,年齢,性別,病変数,発症部位,臨床型,治療効果および癌化率について比較検討した。性別,年齢,病変数および発症部位は両群間に有意差は認められなかったが,HCV群の臨床型は対照群に比べビラン・潰瘍型が有意に多かった。HCV群は対照群に比べ治療効果が優れていたが,再燃例が有意に多く認められた。HCV群の癌化率は8.3%で,対照群の3.8%より高値であった。以上より,HCV群は治療が奏功しやすいが再燃しやすく,さらに癌化率が高いため,長期の経過観察が必要であると考えられた。

収録刊行物

参考文献 (21)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ