原著 認知症ケア研修会参加者のメンタルヘルスに関する職種別の比較

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本研究では,認知症のケアやリハビリテーション(以下,リハ)に従事する保健医療福祉専門職を対象に精神健康度(GHQ),燃え尽き度(MBI),疲労度のメンタルヘルスに関する調査を行い,職種別の違いを明らかにすることを目的とした。リハ職(148名), 介護職(140名),相談職(82名),看護職(74名)の4職種について各測定値を比較した結果,すべての項目において介護職のメンタルヘルスが低い傾向であった。燃え尽き度に関しては,介護職はリハ職に比して有意に情緒的消耗感,脱人格化が高く,個人的達成感が低いことが明らかとなった。また4職種の中でもっとも燃え尽き度が高かった職種は介護職,逆に低かった職種はリハ職であった。認知症者の支援を行う専門職のメンタルヘルスを考える上では,職種間の役割の違いを理解し連携すること,院内外に自己研鑽やメンタルヘルスのサポートを受ける場を持つことが重要である。

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