日本の遊戯療法における「セラピストが子どもと一緒に遊ぶ」かたちへのV. M. アクスラインの影響を探る : F. H. アレン、E. ドルフマン、H. D. ジノット、C. E. ムスターカスにも注目して

書誌事項

タイトル別名
  • Exploreing the Influence of V. M. Axline on the Form that “a Therapist Plays with a Child” in Japanese Play Therapy : With Special Attention to F. H. Allen, E. Dorfman, H. D. Ginott, and C. E. Moustakas
  • ニホン ノ ユウギ リョウホウ ニ オケル 「 セラピスト ガ コドモ ト イッショ ニ アソブ 」 カ タチ エ ノ V. M. アクスライン ノ エイキョウ オ サグル : F. H. アレン 、 E. ドルフマン 、 H. D. ジノット 、 C. E. ムスターカス ニ モ チュウモク シテ

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説明

本研究の目的は、セラピストが子どもと一緒に遊ぶ、日本の遊戯療法のかたちへのV.M. Axlineの影響を調べることである。その方法として、Axlineだけでなく、その影響に関与した可能性があるF.H. AllenとE. Dorfman、H.D. Ginott、C.E. Moustakasの著書についてもその記述を調べた。その結果、Axlineは一緒に遊ぶことを支持していなかったことがわかった。Axlineは日本の遊戯療法の形成に最も影響していたが、一緒に遊ぶことを避ける彼女の考えは日本に取り入れられていなかった。この要因は2つ考えられた。第1に、Axlineの考えが日本で認識されなかったこと、認識されても、その重要性が理解されなかったことである。これにはAxlineの著書の記述の仕方とAxline以外の著書の影響が考えられた。第2に、Axlineの考えの実施が難しかったことである。今後の課題として、遊戯療法に関する日本の初期の文献などを調べることで、一緒に遊ぶかたちが日本の遊戯療法に形成された要因をあきらかにすることを提示した。

収録刊行物

  • 現代福祉研究

    現代福祉研究 22 53-73, 2022-03-01

    法政大学現代福祉学部現代福祉研究編集委員会

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