筋力評価への筋放電-負荷指数適用の試み

DOI Web Site オープンアクセス

書誌事項

タイトル別名
  • Muscle performance evaluation using the discharge-load index: A pilot study
  • キンリョク ヒョウカ エ ノ キン ホウデン-フカ シスウ テキヨウ ノ ココロミ

この論文をさがす

抄録

<p>表面筋電図は非侵襲的に実施できる一方で,記録位置や負荷のかけ方で大きく変化し,安定した評価がやや困難である。本研究では表面筋電図を用いて,筋力を発揮する際の筋放電量変化を数値化し,筋力の増強や減退の評価に利用可能かを検証した。評価には,我々が独自に設定した筋放電-負荷指数(discharge-load index;以下DLI)を用いた。21~65歳の健常人(27名)を対象に大腿直筋でDLIを測定した。対象者の脚に自重および1~3 kgの錘による負荷をかけた状態で記録し,それぞれの筋放電量を増加率として評価した。DLIは,大腿直筋周囲長と有意な負の相関が認められた。左右差や性差,加齢によるDLIの有意な変化は見られなかった。運動習慣の有無で分類すると,運動習慣がある群ではDLIの値が有意に低く,高齢になるとDLIに差が認められた。運動習慣がある対象では,加齢に伴うDLIの変化が少なかったことから,日常の運動が筋力の発揮能力に関係すると考えられる。測定方法の最終的な確定が未遂であるが,本法は被験者が最大筋力を発揮しなくても,評価が可能で,さらに精度を高めることで筋力評価に適用できる可能性がある。</p>

収録刊行物

  • 医学検査

    医学検査 71 (3), 417-423, 2022-07-25

    一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ