書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Kounis Syndrome That Developed after Gastrectomy for Gastric Cancer
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説明
<p>アレルギー反応に起因した急性冠症候群(acute coronary syndrome;以下,ACSと略記)はKounis症候群と呼ばれる.今回,我々は胃癌術後に発生したKounis症候群の1例を経験したので報告する.症例は既往歴のない60歳の男性で,胃癌の診断でロボット支援下幽門側胃切除術を施行した.術中偶発症など特になく手術は終了した.術後約6時間後に,突然HR 30台の徐脈と収縮期血圧60台への低下とST上昇を認めた.ACSを疑い緊急冠動脈造影検査を行ったが,冠動脈の狭窄所見は認めなかった.その一方で,検査前に左膝部に孤立性の膨疹が認められ,検査後に皮疹は両上下肢に広がっていた.薬剤アレルギーとそれに伴うACSであるKounis症候群と診断し,ステロイドを全身投与した.血圧は上昇し,その後のACSの再燃は認められなかった.ACSのリスクが低いにもかかわらずACSが強く疑われる際には,薬剤性アレルギーの可能性を念頭に置き迅速な対応が重要である.</p>
収録刊行物
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- 日本消化器外科学会雑誌
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日本消化器外科学会雑誌 55 (7), 440-448, 2022-07-01
一般社団法人 日本消化器外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390011461951524608
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- ISSN
- 13489372
- 03869768
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可