頭部外傷による意識障害と大腿骨開放骨折による出血性ショックを合併し遅発性に明らかとなった外傷性小腸損傷の1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Delayed Diagnosis of Small Bowel Perforation in a Patient with Head Injury and Open Fracture of the Femur Who Presented with Consciousness Disturbance and Hemorrhagic Shock
  • トウブ ガイショウ ニ ヨル イシキ ショウガイ ト ダイタイコツ カイホウ コッセツ ニ ヨル シュッケツセイ ショック オ ガッペイ シチハツセイ ニ アキラカ ト ナッタ ガイショウセイ ショウチョウ ソンショウ ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は40 歳台の男性,シートベルトを着用し軽自動車を運転中にトラックと正面衝突し受傷,当院に搬送となった。右大腿骨開放骨折に伴う出血性ショックでdamage control resuscitation とdamage control orthopedics を施行した。シートベルト外傷であったため小腸損傷を疑い来院から6 時間後にCT を再検するも腹腔内遊離ガス(以下,free air)は認めず,腹膜刺激症状も認めなかった。18 時間後のCT でfree air を認め開腹術を施行したところ,小腸損傷を認めた。小腸損傷は来院時に診断できないことがあるといわれているが,とくに意識障害を伴う症例において小腸損傷を疑う場合には腹部所見の有無にかかわらず経時的にCT を行う必要がある。また,出血性ショックを合併する場合には損傷が明らかとなった際にすみやかに手術ができるよう,凝固能を含めた蘇生が重要である。</p>

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