スクリーニング検査と受検者の視覚——二つのスクリーニング検査をめぐる当事者の語りから——

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タイトル別名
  • Patients’ Views on Screening Tests: From the Narratives of People Involved in Two Tests

抄録

<p>20世紀後半に概念化されたスクリーニング検査は、今や検診/健診に欠かせない存在であり、侵襲性の高い確定的な検査を避ける方法として、広く運用がなされるようになった。WHOの示した便益・害の比較衡量による「適切な運用」が期待されながらも、望ましいコントロールがなされていない検診/健診プログラムもあり、市民への勧奨や理解を促す対応が取られている。本稿では、がん検診においてエビデンスが高いと言われている大腸がん検診とマススクリーニングが懸念される新型出生前検査(NIPT)を取り上げ、両者にかかわった人々の意識を解釈し、スクリーニング検査をめぐる問題を検討した。その結果、「安心したい」という健康への希求が、スクリーニング検査から確定的な検査へと進む「正しい」プログラムに沿う行動を促さない場合があり、病気かどうかという不確実性に伴う脆弱性を考慮したプログラムのあり方を模索する必要があると提言した。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390011461951952512
  • DOI
    10.18918/jshms.32.1_45
  • ISSN
    21898642
    13430203
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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