IPMN組織亜型の特徴と発生機序

  • 小林 敏一
    山形大学医学部内科学第二(消化器内科学)講座

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics and pathways for the development of intraductal papillary mucinous neoplasms of the pancreas

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説明

<p>膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)は,4つの組織亜型に分類され,それぞれが予後を含む臨床病理学的特徴に関連する.本研究は切除されたIPMN 107例を組織亜型毎に分類し,複数の組織亜型を有していた36症例から採取した103個の病変について遺伝子変異との関連性を調べ,IPMN組織亜型がどのように発生するかを明らかにした.結果,複数の組織亜型を有していた36症例においては必ず胃型が存在し,腸型・膵胆道型・好酸性細胞型のみで構成されるIPMN症例は1例も認められず,KRASGNAS変異をはじめとし,組織亜型や異型度毎に遺伝子変異の発現やその種類,平均遺伝子変異数などに特徴が認められた.そして,組織亜型の分化は“progressive pathway”“divergent pathway”“independent pathway”の3つの進化のパターンに分類出来ることが分かった.</p>

収録刊行物

  • 膵臓

    膵臓 37 (4), 126-136, 2022-08-31

    一般社団法人 日本膵臓学会

参考文献 (27)*注記

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