バルメットオンライン分析計を用いた調成工程LC叩解の最適化

  • Ismo Joensuu
    バルメットオートメーションInc.
  • Marko Loijas
    バルメットオートメーションInc.
  • 佐藤 武志
    バルメット株式会社 オートメーションビジネスライン
  • 松本 健治
    バルメット株式会社 オートメーションビジネスライン

書誌事項

タイトル別名
  • Stabilizing of Stock Preparation LC-Refining by Using Valmet Online Analyzer
  • バルメットオンライン ブンセキケイ オ モチイタ チョウセイコウテイ LCコウカイ ノ サイテキカ

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抄録

叩解は,製紙用パルプの特性を変えることができる重要な手段の一つである。叩解エネルギーの制御が信頼性の高い測定に基づいて行われれば,投入繊維の品質のばらつきにうまく対応でき,均質な最終製品品質を生み出し,エネルギー消費量を最適化することができる。叩解に関する理論としてエッジロード理論があるが,これは電力原単位(Specific Refiner Energy,SRE)とエッジロード(SEL,Specific Edge Load)によってパルプ微細化の量と性質を示すものである。これまで,叩解は,CSF(カナディアンスタンダードフリーネス)またはSRº(ショッパーリグラー)測定のいずれかに基づいて制御されてきたが,これのみでは不十分で,叩解結果の正確な制御には繊維自体のオンライン測定が必要である。オンライン分析計Valmet MAPQアナライザーの繊維画像解析モジュール及びそのアルゴリズムは,高速叩解プロセスでの閉ループ制御アプリケーションで確実に利用できる様な精度,再現性及びスピードを達成し,多変数予測制御(MPC)ベースのソリューションは,予測モデルに基づき制御を行う多変数プロセスである。通常のPIDベースのフィードバック制御に対し,バルメットが開発したMPCソリューションは,変動性の大幅な削減だけでなく,叩解におけるエネルギーの節約も達成する。バルメットファイバーファーニッシュコントロール(Valmet FFC)は,プロアクティブ多変量制御アプリケーションを叩解プロセスに必要な特殊機能と組み合わせて使用することで,叩解に関する課題を解決する。自動化されたインテリジェント制御により,手動介入の必要性が減り,オペレータはプロセス制御の他の側面に集中できる。

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 76 (8), 751-755, 2022

    紙パルプ技術協会

参考文献 (1)*注記

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