AI 技術による鳥類の鳴き声モニタリング手法の検討 ~サシバを事例として~

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Bioacoustic monitoring of birds using artificial intelligence: a case study of the Grey-faced Buzzard-eagle

抄録

<p> 鳥類ではポイントカウントやラインセンサス等によりモニタリング調査が行なわれている.近年,費用対効果が高く,調査圧の少ない新しい調査として,録音データからAI技術により鳥類の鳴き声を自動で検出・識別する方法が試行されているが,その詳細な方法は定まっていない.そこで,本研究では,いくつかの異なる条件での鳥類の鳴き声の識別精度を比較することで,鳴き声の識別を行なう際の最適な条件を検討した.なお,条件としては,最適な音声の検出(長時間のデータから効率的な解析を行なうための前処理)方法・学習する音声の時間幅・学習の手法を検討した.対象種は,環境省レッドリストにおいて絶滅危惧Ⅱ類に指定されているサシバで,解析には2地点で録音したサシバの鳴き声を含む音声をもちいた.その結果,音圧が1-3dB上昇した時点を検出し,2-3sの時間幅で切り出した音声をもちいて,畳み込みニューラルネットワークにより学習を行なうことで,高精度で鳴き声を検出できることがわかった.交差検証と汎化性能のF値は最高でそれぞれ0.89,0.71であった.</p>

収録刊行物

  • Bird Research

    Bird Research 18 (0), A71-A86, 2022

    特定非営利活動法人バードリサーチ

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390011848895747968
  • DOI
    10.11211/birdresearch.18.a71
  • ISSN
    18801595
    18801587
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ