乳牛のケトーシス発症前後における伏臥頻度の解析

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タイトル別名
  • Analysis of the recumbent frequency around the onset of postpartum ketosis in dairy cows
  • ニュウギュウ ノ ケトーシス ハッショウ ゼンゴ ニ オケル フクガ ヒンド ノ カイセキ

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抄録

<p>分娩後の乳牛における主要な疾病の一つであるケトーシスは,他の疾病の発生リスクを増加させることで生産性を低下させる.乳牛において,飼料給与中の伏臥は種々の疾病の初期兆候であることが多い.本研究では,分娩前後の乳牛の伏臥頻度をモニタリングし,ケトーシスの発生を予測する方法の確立を試みた.2020年4-8月に分娩した乳牛(健常牛4頭とケトーシス発症牛4頭)を供試し,分娩前後2ヵ月において血液生化学検査と伏臥頻度の調査を行った.ケトーシス発症牛では,分娩後0-1ヵ月に肝機能の低下を示唆する血液性状の変化が,分娩前2-1ヵ月に伏臥頻度の増加が認められた.特に粗飼料給与後の伏臥割合は,分娩前2-1ヵ月においてケトーシス発症牛で健常牛の13.6倍となり,分娩後のケトーシス発症との関連性が考えられた.本研究により,分娩前の伏臥行動の観察に基づいてケトーシスの発症リスクを予測できる可能性が示された.</p>

収録刊行物

  • 日本畜産学会報

    日本畜産学会報 93 (3), 225-232, 2022-08-25

    公益社団法人 日本畜産学会

参考文献 (10)*注記

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