乳房超音波診断ガイドライン改訂第4版が及ぼす効果

  • 原田 恵実
    社会医療法人財団 石心会 川崎健診クリニック
  • 西村 美穂
    社会医療法人財団 石心会 川崎健診クリニック
  • 齋藤 千絵
    社会医療法人財団 石心会 川崎健診クリニック
  • 兼則 絢女
    社会医療法人財団 石心会 アルファメディック・クリニック
  • 若林 美咲
    社会医療法人財団 石心会 アルファメディック・クリニック
  • 田所 佳奈子
    社会医療法人財団 石心会 アルファメディック・クリニック
  • 梶田 千恵子
    社会医療法人財団 石心会 川崎健診クリニック
  • 野崎 浩二
    社会医療法人財団 石心会 川崎健診クリニック 社会医療法人財団 石心会 アルファメディック・クリニック
  • 林 建男
    社会医療法人財団 石心会 アルファメディック・クリニック
  • 塚田 一義
    社会医療法人財団 石心会 川崎健診クリニック

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Guidelines for Breast Ultrasound Diagnosis 4th Edition
  • チブサ チョウオンパ シンダン ガイドライン カイテイ ダイ4ハン ガ オヨボス コウカ

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説明

<p>目的:2020年10月5日に乳房超音波診断ガイドライン改訂第4版が発行され,乳房超音波検診における要精検基準とカテゴリー判定基準(以下,新判定基準)の変更があった.新判定基準によって変更になった混合性パターンを呈する腫瘤に関して,当院の直近の症例における,改訂前の判定基準に基づく診断結果と,新判定基準に基づくカテゴリー判定の変化を調査し,判定基準の改訂が偽陽性率の低下に及ぼす効果について検討した.</p><p>方法:2018年4月1日~2020年3月31日に乳房超音波検査を受診した12,787件を対象に,混合性パターンを呈する腫瘤にあたる嚢胞内乳頭腫(疑いを含む)と判定したものを調査した.これらについて新判定基準に基づき再度結果を抽出し,改訂前後の結果を比較検討した.[使用機器 超音波検査装置:Canon Aplio300ほか]</p><p>結果:全件数12,787件のうち要精密検査数は547件.嚢胞内乳頭腫と判定したものは62件,うちカテゴリー3以上となったものは51件(0.399%,要精密検査数の9.324%).15mmを超えるもの3件,15mm以下48件,すべて自覚症状や随伴所見はなし.そのうち悪性が判明したものは15mm以下に非浸潤性乳管癌1件(0.008%,要精密検査数の0.183%)であった.</p><p>結論:今回の新判定基準の適用により要精密検査が絞り込まれ,偽陽性率が低下し特異度が向上する可能性が示された.</p>

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