発達障害の疑いのある幼児の保護者に対する就学移行期のペアレントトレーニング

書誌事項

タイトル別名
  • Parent-training for parents of children with developmental disorders during the transition to elementary school
  • ハッタツ ショウガイ ノ ウタガイ ノ アル ヨウジ ノ ホゴシャ ニ タイスル シュウガク イコウキ ノ ペアレントトレーニング

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抄録

<p>家族を対象とした発達障害やその可能性のある子どもへの支援方法の1 つとしてペアレントトレーニングがあるが、保護者の負担の大きさが課題となっている。近年ではビデオ会議ソフトウェアやWebサイト、インターネット電話を活用した実践も報告されているが、通信状態や自宅で視聴することの困難さもある。また、就学移行期は子どもだけでなく保護者の支援も必要となるため、本研究では短時間の対面形式と電話でのフォローおよびホームワーク(HW)形式を組み合わせて開発した就学移行期のペアレントトレーニングの効果と課題を検証した。年長児の母親8 名を対象とし、90分3回の講義および個別の対応検討を実施し、その後1週間に1回、計3回のHW(動画および教材)を送付して電話および面談によりフォローした。介入の結果、保護者の悲観や対象児のQOL、行動傾向の改善などが見られ、家庭でのHW の取り組みでは概ね保護者の支援もしくは自力での取り組みが可能であった。課題として、対象児の多動性など、今後の経過を観察していく必要性があることや、HW 取り組みのための工夫、教員との連携や就学後の支援体制の整備、保護者の負担とのバランスを取りながら効果を正確に検証していく必要性が考えられた。</p>

収録刊行物

  • 自閉症スペクトラム研究

    自閉症スペクトラム研究 19 (1), 43-51, 2021-09-30

    NPO法人 日本自閉症スペクトラム支援協会 日本自閉症スペクトラム学会

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