腹腔鏡下に嵌頓解除および裂孔閉鎖を行った子宮広間膜裂孔ヘルニアの1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Broad Ligament Hernia Who Was Treated by Laparoscopic Release of Intestinal Strangulation and Closure of the Hernial Orifice
  • フククウキョウ カ ニ カントンカイジョ オヨビ レツコウ ヘイサ オ オコナッタ シキュウ ヒロママクレツコウ ヘルニア ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は74 歳,女性。虫垂炎による腹部手術歴あり。腹痛を主訴に受診され,CT で子宮の左外側で小腸のcaliber change を認めた。腸管壁の造影効果は保たれていた。癒着性腸閉塞と子宮広間膜裂孔ヘルニアを鑑別にあげ,イレウス管による保存的治療を行った。減圧は良好であったが,通過障害が改善しなかったため腹腔鏡下手術を行った。子宮広間膜裂孔ヘルニアと診断し,子宮広間膜の一部を開放して小腸の嵌頓を解除した。腸管の虚血は認めなかった。ヘルニア門は縫合閉鎖した。術後経過は良好で術後6 日目に退院した。術後約1 年再発を認めていない。子宮広間膜裂孔ヘルニアは内ヘルニアのなかでまれな疾患である。ヘルニアの原因となる子宮広間膜裂孔の処理について,過去の報告では開放例と閉鎖例があるが,年齢やヘルニア門の大きさ,子宮広間膜組織の脆弱化などを確認したうえで閉鎖するか開放するかを選択するべきであると考えられた。</p>

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