非自殺的な自傷行為の形態と開始年齢および反復性との関係性

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タイトル別名
  • An examination of the relationships between forms, age of onset, and repetition of non-suicidal self-injury
  • ヒジサツテキ ナ ジショウ コウイ ノ ケイタイ ト カイシ ネンレイ オヨビ ハンプクセイ ト ノ カンケイセイ

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抄録

<p>本研究では、非自殺的な自傷行為(以下、NSSI)の予防教育や早期治療において注意を要するNSSIの形態を明らかにすることを目的として、自殺リスクの関連要因であるNSSIの開始年齢および反復性との関係を検討した。大学生211名を対象として質問紙調査を実施した結果、過去にNSSIを経験したことがある者は38名(18.36%)であった。NSSIの経験がある者を対象として数量化理論第III類を行なった結果、開始年齢の早さと関連が見られたNSSIの形態は文字刻みなど、一見しただけではNSSIと断定することが難しいと考えられる行為であった。また反復性と関連があるNSSIの形態は噛む、引っ掻くなどいずれも道具を使わない形態であった。一方、自己切傷の形態は特に女性において多く行われていたが、主に単回で生じることが示された。以上のことから、NSSIの予防教育や早期治療を考える上では、自己切傷などの一般的な自傷行為以外の形態に関しても注意を要することが示唆された。</p>

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