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- 毛利 博久
- 医療法人社団吉誠会新宿耳鼻科
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抄録
<p> 新型コロナウイルス感染症 (Covid19) に関して, 2019年12月27日中国湖北省武漢にて原因不明の肺炎が発生し入院患者がいると報じられたことから始まり, 厚生労働省結核感染症課から「擬似症」としてこの疾患が疑われる場合は積極的に検査し患者を見つけるよう通達があり, 感染症サーベイランスが機能し世界的に比較的初期に患者が同定された. 日本の感染症サーベイランス, 感染症の世界的司令塔である WHO と WHO から発せられる “国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態” (PHEIC) とそれを規定する国際保健規則 (IHR), 超高齢社会に対応するための日本 (東京) の医療の流れ, 感染症対策も政治・政策の一つであるため, 官僚主導から官邸主導へと変化し総理大臣や内閣官房長官の権限が増した政治の流れと地方分権の関与, 発生初期からの政治政策の大きなイベントと流れ, 感染症の法律が大きく変わり, さらに2013年新型インフルエンザを契機に設けられた新型インフルエンザ等特別対策措置法など感染症に関する法制度, 2020年第1回緊急事態宣言, 保健所を通さずとも医師の判断で PCR が可能となり PCR センターの設置が普及した新宿モデル, 感染防御に必要なマスクや予防衣などの戦略物質の欠乏とそれに対する一個人の対応や行政の支援までを, 約10年周期に大きな新型感染症に見舞われる現状を踏まえ概説した.</p>
収録刊行物
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- 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報
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日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 125 (9), 1334-1343, 2022-09-20
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390012158460902144
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- ISSN
- 24365866
- 24365793
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可