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Distribution of Kanbara debris avalanche during the 1783 Tenmei eruption of the Asama Volcano based on geomorphic interpretation using 1mDEM
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- YOSHIDA Kazuki
- Geospatial Information Authority of Japan
Bibliographic Information
- Other Title
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- 1mDEM判読に基づく浅間山天明噴火による鎌原土石なだれ地形面の分布
Description
<p>1. 火山土地条件図「浅間山」の作成・公開 </p><p> 国土地理院では,火山土地条件図「浅間山」及び火山地形分類データ「浅間山」を作成し,令和4年3月に公開した.本図の地形分類の判読には,航空レーザ測量による1mメッシュDEM(令和元年測量)を用いた.これにより,詳細な地形判読が可能となり,本図では土石なだれや火砕流による微地形などを表現した.このうち,浅間山北麓に分布する鎌原土石なだれ堆積地は,大小の溶岩塊や小丘が多く分布し,凹凸の変化が大きな地形面として認識できた.今回,従来の鎌原土石なだれ堆積地の分布域(荒牧, 1993)よりも広い範囲で類似の特徴をもつ地形面が認められた.本図ではこのうち,浅間火山地質図(荒牧, 1993)による「鎌原火砕流/岩屑流堆積物」の分布域を「鎌原岩屑(土石)なだれ地形面Ⅱ」(Ⅱ面)とし,残りの領域を 「鎌原岩屑(土石)なだれ地形面Ⅰ」(Ⅰ面)として示した。Ⅱ面には平板状(周縁部が急崖で,中央部が平坦)の溶岩塊が多く分布するが,Ⅰ面には認められない.</p><p></p><p>2. 鎌原土石なだれ地形面Ⅰの分布</p><p>(1) 西部(青山周辺) </p><p> 青山(標高1130.0m)は,従来の地質図では鎌原土石なだれの堆積地とされてきた(荒牧,1993; 早川, 2018).しかし、青山は,鎌原土石なだれの流れ山と比較して平滑な形状を示し,北方約1.3km以北に分布する古い土石なだれによる流れ山(早川, 2018)と地形的に類似する.また,青山の東半分は南南東からの土石なだれの流下によって削剥侵食された形状を示し,青山の北縁と西縁には,土石なだれ流下時に形成されたと思われる自然堤防状の高まりが北西方面に二本(比高約6m及び比高約4m)延びており,北西縁にはこれらに囲まれた平坦面がある.したがって,青山は鎌原土石なだれに侵食されつつキプカ状に取り残された,より古い時代の流れ山と考える.</p><p>(2) 北西部(小屋ヶ沢・大堀沢周辺)</p><p> 青山西縁から大堀沢の滝の南東約200m地点にかけて,ローブ状の堆積地形(長さ約1.2km,幅約300m)が認められ,約3mの末端・側端崖と,多数の流れ山(長径約10~45m,比高約2~7m)が分布する.この地形は早川(2018)でも「鎌原土石なだれ」と示されている.Ⅰ面はこの末端から大堀沢左岸の下流側にさらに分布し,流れ山状の小丘(長径約10~20m,比高約1~2m)が点在する.</p><p> 小屋ヶ沢上流部の左岸から大堀沢下流部の右岸にかけての台地面上にⅠ面が認められ,その西縁には自然堤防状の高まり(比高1~2m)が長さ約1kmにかけて断続的に分布し,面上には流れ山状の小丘(比高約1~2m)が点在する.Ⅰ面の北端は嬬恋中学校付近や大前駅付近まで分布する.周辺は人工改変地が多く,原地形が不明瞭な箇所が多い.</p><p>(3) 東部(赤川周辺)、北東部(常林寺周辺) </p><p> Ⅰ面の東端は,荒牧(1993)の東端よりも約700m東に位置し,早川(2018)の東端とはほぼ一致するが,赤川右岸の台地面(標高約1020m地点)では,早川(2018)の東端よりも約150m西に位置する.この地点では,鎌原土石なだれが応桑岩屑なだれの流れ山に乗り上げて停止した形状を示す.この地点から下流約2kmまで断続的に約2~5mの側端崖が認められる.多数の流れ山状の小丘(長径約10~40m,比高約1~3m)が分布し,周辺のⅡ面よりも凹凸の多い地形面を示す. </p><p> 常林寺の北方約300mに位置する台地面上では,ローブ状の堆積地形が認められ,複数の流れ山(長径約10~40m,比高約2~5m)と,自然堤防状の高まりが分布する. </p><p></p><p>引用文献:荒牧重雄(1993)浅間火山地質図.早川由紀夫(2018)浅間火山北麓の2万5000分の1地質図(第三版).</p>
Journal
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- Proceedings of the General Meeting of the Association of Japanese Geographers
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Proceedings of the General Meeting of the Association of Japanese Geographers 2022a (0), 22-, 2022
The Association of Japanese Geographers
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390012169713432832
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
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- Abstract License Flag
- Disallowed