NMRスペクトルの多変量解析によるメタクリレート系共重合体の組成・連鎖分布解析

  • 平野 朋広
    徳島大学大学院社会産業理工学研究部
  • 百瀬 陽
    徳島大学大学院社会産業理工学研究部 三菱ケミカル株式会社分析物性研究所
  • 上池 亮太
    徳島大学大学院社会産業理工学研究部 日本エイアンドエル株式会社研究開発センター
  • 右手 浩一
    徳島大学大学院社会産業理工学研究部

書誌事項

タイトル別名
  • Determination of Chemical Composition and Monomer Sequence Distributions of Methacrylate Copolymers by Multivariate Analysis of NMR Spectra
  • NMR スペクトル ノ タヘンリョウ カイセキ ニ ヨル メタクリレートケイ キョウ ジュウゴウタイ ノ ソセイ ・ レンサ ブンプ カイセキ

この論文をさがす

抄録

<p>核磁気共鳴(NMR)分光法は高分子材料の性能に影響を与える一次構造を解析する最も有用な手段のひとつである.本報では,メタクリレート系共重合体のNMRスペクトルに多変量解析(主成分分析や部分最小二乗回帰)を適用して,定量的な一次構造解析を行った事例について述べる.メタクリル酸メチル(MMA)とメタクリル酸tert-ブチル(TBMA)とのラジカル共重合で得られる線状共重合体の13C NMRスペクトルを多変量解析することで組成と連鎖分布を解析した.TBMAとエチレングリコールジメタクリレートとの開始剤組込みラジカル共重合で得られる分岐共重合体については,開始剤断片を含む組成解析と分岐度の定量を行った.高分子反応で得られるMMA─メタクリル酸ベンジル(BnMA)共重合体については,反応条件と連鎖分布との関係について調べた.さらに,MMAとBnMAとのラジカル共重合については,1H NMRスペクトルの多変量解析で組成と連鎖分布の定量的な解析を行い,一つのサンプルからモノマー反応性比を算出した.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 71 (9), 471-482, 2022-09-05

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (32)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ