医原性の左房壁内血腫に対し外科的治療とカテーテル治療を施行した症例

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タイトル別名
  • A case of iatrogenic left atrial intramural hematoma treated with combined therapy of surgical and transcatheter approaches
  • イ ゲンセイ ノ サボウヘキ ナイ ケッシュ ニ タイシ ゲカテキ チリョウ ト カテーテル チリョウ オ シコウ シタ ショウレイ

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抄録

<p> 左房壁内血腫は,左房壁もしくは心房中隔に間隙を生じ,血液で充満した偽腔を形成する非常に稀な病態である。今回,左房壁内血腫により急性心不全を来した症例の麻酔管理を経験した。症例は79歳の男性。経皮的冠動脈形成術で冠動脈を損傷した翌日の経胸壁心エコーにて左房壁内血腫を認めた。人工心肺を用いて血腫を除去したのちに損傷した冠動脈の塞栓術を施行した。巨大な左房壁内血腫により僧帽弁における血液流入が障害され血行動態が不安定になることが懸念されたが,急激な前負荷低下と頻脈を回避することで安全に管理し得た。医原性の左房壁内血腫に対して,外科的治療とカテーテル治療を組み合わせた集学的治療が有用であった。</p>

収録刊行物

  • Cardiovascular Anesthesia

    Cardiovascular Anesthesia 26 (1), 33-37, 2022-09-01

    一般社団法人 日本心臓血管麻酔学会

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