フィジーにおける沿岸資源共同管理の課題と対策(その1)

書誌事項

タイトル別名
  • Co-management of coastal resources in Fiji (Part 1): FLMMA and coastal fisheries management
  • フィジーにおける沿岸資源共同管理の課題と対策(その1)FLMMAと沿岸水産資源管理の状況
  • フィジー ニ オケル エンガン シゲン キョウドウ カンリ ノ カダイ ト タイサク ソノ 1 FLMMA ト エンガン スイサン シゲン カンリ ノ ジョウキョウ
  • ―FLMMAと沿岸水産資源管理の状況―

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抄録

<p>フィジーではFLMMAと呼ばれるネットワーク型沿岸資源管理プロジェクトが進展中である。FLMMAの特徴は,明確に示された管理区域があること,そして地域コミュニティーが管理に重要な決定権を持ち参加していることである。政府水産局,南太平洋大学, NGOがリード機関となり,それぞれのFLMMAサイトでプロジェクトを推進している。サイトの一つ,ビチレブ島東岸のウドゥニヴァヌア村では,MPAの設定によりサウボウ類カイコソの資源がMPAの外でも増加した。ここでは資源管理の効果をコミュニティーがモニタリングしている。バヌアレブ島北岸のササ村では,1990年にチーフの決定により始められた刺網禁止措置により自給漁業の資源は守られたが,現在は漁船数が少なく,もう少し手釣り・スピアー漁の漁獲圧を上げても持続していけると考えられる。ビチレブ島南東岸のキウバ村では,ナマコ漁業が盛んであり,今後,ナマコ資源の管理が課題となると思われる。バヌアレブ島の漁獲物と沖縄の漁獲物とでは魚種構成が似ており,魚価のグレードも似た傾向をもっていた。資源管理の代替収人源として,淡水魚養殖と中層浮魚礁が有望であると考えられる。現在,フィジーでは沿岸漁場・資源の所有権を政府からコミュニティーに戻す動きがあり,今後のFLMMAの方向に大きく影響してくると考えられる。</p>

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