スルガスゲとハシナガカンスゲ(カヤツリグサ科)の細胞学的研究

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書誌事項

タイトル別名
  • Cytological Study of <i>Carex omurae</i> and <i>C. phaeodon</i> (<i>Cyperaceae</i>)

抄録

<p>狭域分布種で絶滅危惧種であるスルガスゲCarex omurae T. Koyama とハシナガカンスゲC. phaeodon T. Koyama ( カヤツリグサ科) について細胞学的研究をおこなった. スルガスゲは静岡県の安倍峠にのみ知られる種であり,染色体数は2n = 32であった.また,ハシナガカンスゲは山梨県から静岡県にかけて分布する種であり,染色体数は2n = 30であった. この2種の染色体数については今回が初めての報告である.スルガスゲはこれまで言われてきたヒメカンスゲC. conica Boott に加え、カンスゲC. morrowii Boott,ホソバカンスゲC. temnolepis Franch.,あるいはオクノカンスゲC. foliosissima F. Schmidt とも近縁であると考えられた.ハシナガカンスゲはオオシマカンスゲC. oshimensis Nakai やオクノカンスゲとの類縁が考えられているが,染色体数はオクノカンスゲと同じであった.スルガスゲとハシナガカンスゲは, その分布からフォッサマグナ要素の植物であると考えられる.</p>

収録刊行物

  • 植物研究雑誌

    植物研究雑誌 85 (6), 370-373, 2010-12-20

    植物研究雑誌編集委員会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390012335398679168
  • DOI
    10.51033/jjapbot.85_6_10257
  • ISSN
    24366730
    00222062
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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