今昔マップの開発と利用

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書誌事項

タイトル別名
  • Development and Use of the “Konjyaku Map”

抄録

<p>本稿は,新旧の地形図を並べて表示する「今昔マップ」について,システムの開発の経緯と利用について報告するものである。今昔マップは2005年にWindows版「時系列地形図閲覧ソフト 今昔マップ(首都圏編)」を開発したことに始まる。当初はDVDで配布していたが,2008年にインターネットからダウンロードできる「今昔マップ2」を公開した。2013年に地図タイル形式を採用したWeb版「今昔マップ on the web」,2015年にWindows版「今昔マップ3」を公開した。2019年には「地理総合」での利用を見越して全都道府県庁所在地を収録し,2021年12月末現在,52地域4,644図幅分の旧版地形図を収録している。</p><p>今昔マップの利用例としては,旧街道のまち歩きや廃線探索など趣味的なものから,学術,教育,地歴調査,不動産関連の業務など広範にわたる。「地理総合」など地理教育で使う場合は,地図・GIS,防災,地域調査などでの利用が想定される。利用する際は,地図記号の変化や戦時改描に留意し,また,災害危険性の伝え方に工夫が必要である。</p><p>今昔マップの収録範囲は一部に限られる。多様な需要に応えるため,国土地理院によるインターネットでの旧版地形図の詳細な画像の公開が求められる。</p>

収録刊行物

  • 地理科学

    地理科学 77 (3), 121-131, 2022-10-28

    地理科学学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390012346467753088
  • DOI
    10.20630/chirikagaku.77.3_121
  • ISSN
    2432096X
    02864886
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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