結帯動作時の肩甲骨の動きが指椎間距離に及ぼす影響 -左右での相違-

  • 鈴木 加奈子
    たちばな台病院 リハビリテーション科 昭和大学大学院 保健医療学研究科
  • 尾崎 尚代
    昭和大学保健医療学部
  • 西中 直也
    昭和大学大学院 保健医療学研究科 昭和大学保健医療学部

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説明

本研究の目的は,結帯動作時の肩甲骨の動きが指椎間距離に及ぼす影響を左右別に明らかにすることである.健常成人13名を対象に,左右での上肢下垂位と最大結帯位における前額面での肩甲骨回旋角度(肩甲骨下方回旋角度),矢状面での肩甲骨傾斜角度(肩甲骨前傾角度),指椎間距離を計測した.肩甲骨下方回旋・前傾角度,指椎間距離を左右で比較し,肩甲骨下方回旋・前傾角度と指椎間距離の相関を左右別に検討した.その結果,左側と比較し右側での肩甲骨下方回旋は少なく,右側での指椎間距離は長く,左右で相違があることが明らかになった.左右ともに肩甲骨下方回旋と指椎間距離に相関はなく,指椎間距離の左右での相違には肩甲骨下方回旋以外の動きが影響を及ぼすと考えられた.右側での肩甲骨前傾と指椎間距離に相関はなかったが,左側では肩甲骨前傾が大きいほど指椎間距離は長く,左側での肩甲骨前傾は指椎間距離に影響を及ぼすことが明らかになった.

収録刊行物

  • 肩関節

    肩関節 46 (2), 267-270, 2022

    日本肩関節学会

被引用文献 (2)*注記

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