金属接着プライマーが加熱酸化処理を行った金銀パラジウ ム合金と MMA-TBBO レジンの接着に及ぼす影響
書誌事項
- タイトル別名
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- The effect of dental metal primer on the bond strength between oxidation heat-treated gold-silver-palladium alloys and MMA-TBBO resin
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抄録
本研究の目的は,加熱酸化処理を行った金銀パラジウム合金とMMA-TBBO レジンの接着に及ぼす金属接着プラ イマーの影響を検討することである.被着体は,金,銀,銅,パラジウムの純金属および金銀パラジウム合金(MC12) のいずれかで作製した.金属接着プライマーには,Alloy Primer(AP),V-Primer(VP),Epricode Opaque Primer (OP)のいずれかを使用した.レジンセメントには,Super-Bond C&B(Normal)またはNormal の液剤をMMA と したものを使用した.純金属試料では,4種類の金属と4種類の表面処理の組み合わせにNormal を用いて計16 グ ループ(n=5)の試験片を,MC12 試料では,4 種類の加熱時間,4 種類の表面処理,2 種類のセメントを用いて,計 32 グループ(n=7)の試験片を作製し,2,000 回の熱サイクルを負荷したのちに剪断接着強さを測定した.その結果, 4-META 存在下でVP はAg とCu に有意に高い接着強さを示した.また,加熱酸化処理により,非貴金属用プライ マーとの反応性が高まることが認められたことから,Cu が加熱により酸化されたものと考えられる.一方で, VBATDT は酸化膜を透過して未酸化部分と反応することは難しいことが示された.以上より,MC12 で製作された 歯冠修復物を加熱酸化処理することは接着耐久性の向上に寄与することが示唆された.
収録刊行物
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- 接着歯学
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接着歯学 34 (2), 82-87, 2016
一般社団法人 日本接着歯学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390012468139847296
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- ISSN
- 21859566
- 09131655
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可