医原性十二指腸憩室穿孔に対し十二指腸憩室化手術を施行した1例

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  • Perforation of Duodenal Diverticulum: A Case Report of Duodenal Diverticularization Surgery

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抄録

<p>患者は83歳女性.吐血で他院を受診し十二指腸憩室出血と診断された.内視鏡的止血術を施行中憩室が穿孔したため,加療目的にて当院に搬送された.前医にて施行したCTで十二指腸憩室穿孔が原因と考えられる遊離ガス像を認めた.当院到着時の腹部所見で汎発性腹膜炎であり緊急手術を行った.手術所見で十二指腸下行脚外側に穿孔した憩室を認めた.憩室と健常な十二指腸壁の境界を確認して健常な腸管壁の部位にて自動縫合器を用いて憩室を切除した.</p><p>その後胆囊を摘出し胆囊管にc-tubeを留置した.幽門側胃切除術を行い結腸後Roux-Y再建した(十二指腸憩室化)後,Y脚吻合部の肛門側空腸から逆行性に十二指腸断端に外瘻ドレナージチューブを留置した.手術時間は3時間11分であった.術後経過は良好で術後16日で退院した.今回われわれは遭遇する頻度が少ないと思われる医原性十二指腸憩室穿孔に対し,十二指腸憩室化手術を行い経過良好であったため若干の文献的考察を加え報告する.</p>

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