うつ病とアルツハイマー病の鑑別におけるSPECT 3D-SSPおよびDAT-SPECTの有用性について

  • 桐野 衛二
    順天堂大学医学部付属静岡病院メンタルクリニック 順天堂大学医学部精神医学講座 順天堂精神医学研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Potential availability of SPECT 3D-SSP and DAT-SPECT for differential diagnosis between depression and Alzheimer’s disease

この論文をさがす

説明

<p>うつ病とアルツハイマー病(AD)初期にみられるうつ症状の鑑別は重要であるが,実際の臨場面では困難であることが多い。本稿では,鑑別のためのニューロイメージング手法の一つとして,single photon emission computed tomography(SPECT)の画像統計解析法,three-dimensional stereotactic surface projection(3D-SSP)を自験データとともに概説した。3D-SSPを用いたSPECT検査は,うつ病とADを両端に置いたスペクトラムのなかに,仮性認知症や潜在ADの存在,またはその間の移行を考慮する一助となり得る。もう一つの手法として,ドーパミントランスポーターシンチグラフィ(DAT-SPECT)のうつ病の病態評価への援用の可能性について,簡単に紹介した。未だ知見の集積に乏しいが,DAT-SPECTがセロトニントランスポーターの活性も評価できることを利用して,将来うつ病診断に利用できる可能性が考えられる。</p>

収録刊行物

  • 総合病院精神医学

    総合病院精神医学 28 (3), 233-242, 2016-07-15

    一般社団法人 日本総合病院精神医学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390012545659359232
  • DOI
    10.11258/jjghp.28.233
  • ISSN
    21864810
    09155872
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ