生体肝移植レシピエントの 術後人工呼吸長期化に影響を与える因子-後向きコホート研究-

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  • Factors influencing prolonged mechanical ventilation after liver transplantation: a retrospective cohort study

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抄録

肝移植レシピエント患者において,術後人工呼吸時間に影響する因子を明らかにする目的で後ろ向きに検討した. 当施設で施行された生体肝移植術レシピエント患者46名を対象とし,術後24時間以内に人工呼吸を離脱した患者:1群 ‹n = 33›と24時間以上の人工呼吸管理を要した患者:2群 ‹n = 13›に振り分け,患者背景および周術期データについて群間比較した. 2群と比較して1群患者は年齢が低く,男性が多かった ‹p < 0.05›.術前検査データでは,血中AST濃度が2群で高かった ‹p < 0.05›.手術終了時の検査データでは,ヘモグロビン濃度およびヘマトクリット値が2群で高かった ‹p < 0.05›.群間比較にて有意差を認めた因子による重回帰分析では,年齢・性別・手術終了時のヘマトクリット値が術後人工呼吸時間に影響を与える因子であった ‹ p < 0.05›. 高齢・女性・手術終了時のヘマトクリット値高値は肝移植において術後人工呼吸時間を延長させる因子であることが示唆された.

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