発育性股関節形成不全(DDH)に対する内側アプローチ(Ludloff法)の長期成績

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抄録

<p>発育性股関節形成不全症(DDH)に対してLudloff法で観血的脱臼整復を行った症例の長期成績を検討すること.1974年から2003年に当院で手術を行い,追跡調査が可能だった16例18股(男3例4股,女13例14股,右5股,左13股)を対象とした.手術時平均年齢1歳6ヵ月,平均経過観察期間17年5ヵ月だった.術前治療はリーメンビューゲル装具(Rb)が7股,牽引が3股だった.治療成績を最終観察時の単純X線像でSeverin分類を用いて評価し,Severin分類Group 1,2を成績良好群,Group 3~5を成績不良群とした.大腿骨頭壊死(AVN)はKalamchi分類を用いて評価した.Ludloff法後,6股に対して追加手術が行われていた.最終観察時,成績良好群が6股(追加手術後3股),成績不良群が12股(追加手術後3股)で成績不良群が67%を占めていた.2股にKalamchi分類Group 1,16股にGroup 2のAVNを認めた.Ludloff法は股関節後外側の関節包の解離ができないため十分な求心位を得られない.また,Ludloff法では追加手術を行っても良好な長期成績は期待できない.</p>

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