自閉症スペクトラム指数と錯視の関連

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between autism-spectrum quotient and visual illusions

説明

錯視図形を用いた反応時間の計測において、刺激が過大視される条件の反応時間が統制条件よりも短縮するという先行研究について、その追試を行うとともに、定型成人における自閉症特性の個人差との関連を検討した。定型発達の成人38名(年齢21.8±2.20歳)に対してIrene(2010)と同様に、錯視図形を用いた単純反応課題を実施した。用いた錯視はEbbinghaus、Ponzo、Shapard’s Tabletops、Square-Diamond錯視の4つである。測定の結果、群全体としては刺激が過大視される条件においても反応時間の短縮は観察されず、AQとの明らかな関連も認められなかった。練習効果や順序効果が生じた可能性についても検討を行ったが、ここでも単純反応時間の短縮は認められなかった。しかし、初期の試行における反応時間の条件間の差分とAQの関係について検討したところ、Ebbinghaus錯視においてはAQが低い者ほど、刺激が過大視される場合に反応時間が短縮する傾向にある可能性が示唆された。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390012722716396416
  • DOI
    10.14875/cogpsy.2022.0_81
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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