ナレッジワーカーの人的資源管理に関する予備的考察

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  • A Preliminary Note on Human Resource Management of Knowledge Workers
  • ナレッジ ワーカー ノ ジンテキ シゲン カンリ ニ カンスル ヨビテキ コウサツ

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抄録

本稿の目的は、医療現場における人事考課の変容を明らかにすることにより、高度な専門的サービスを生み出すナレッジワーカーを対象とした人的資源管理に関する新たな展開についての推論を試みることである。\n本研究の発見事実は、次の3点に要約される。第1に、A病院の事例では、人材タイプが増加する中で人事制度タイプが増加するパターンと、人材タイプが増加する中で人事制度タイプが減少するパターンという2つの傾向が確認された。第2に、A病院の事例では、人材タイプの増加に対応するため人事制度タイプを増加させたが、結果として制度の複雑さに伴う管理の困難性が窺われた。第3に、A病院の事例では、人事制度タイプの増加に関連して管理の困難性が生じたため、さらに人材タイプの増加が予想される中で、人事制度タイプを減少させるような施策を模索していることが示された。\nこのような調査結果に基づき、次のような議論を行った。1つは、従来のダイバーシテイ・マネジメントの議論におけるヒトと制度の多様性を、「ヒトのダイパーシテイ」と「制度のバラエティ」に区分することを提案したことである。もう1つは、ダイバーシティ・マネジメントにおいて、「ヒトのダイバーシティ」の増大と「制度のバラエティ」の増大というHi-Hiパターンだけではなく、「ヒトのダイパーシティ」の増大と「制度のバラエティ」の減少というHi-Loパターンの検討必要性を指摘したことである。

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