14C、δ13C及び無機元素分析によるイラン・クルディスタン州の都市大気エアロゾルの発生源解析
-
- 片岡 賢太郎
- 名古屋大学大学院
-
- 南 雅代
- 名古屋大学
-
- 高橋 浩
- 産業技術総合研究所
-
- 淺原 良浩
- 名古屋大学大学院
-
- Hossein Azizi
- クルディスタン大学
書誌事項
- タイトル別名
-
- Source analysis of urban atmospheric aerosols in Kurdistan province, Iran, by analyses of 14C, d13C, and inorganic elements.
抄録
<p>大気エアロゾル中の炭素成分(有機炭素、元素状炭素、炭酸塩炭素等)の発生源を明らかにすることは、大気汚染の対策や、地球の気候変動の解明につながる。イラン国内では、特に都市部の大気汚染が深刻になっているが、エアロゾルの炭素成分分析はほとんどされていない。半乾燥地域のイランの大気エアロゾルには、炭素粒子だけでなく土壌粒子などの砂塵性のエアロゾルも多く含まれており、炭素成分だけでなく無機元素成分も併せて把握することがこの地域のエアロゾル発生源解析において重要である。本研究では、イラクとの国境に近い、イラン・クルディスタン州の都市大気エアロゾル中の14C濃度、δ13C、無機元素濃度の分析から、同地域の都市大気エアロゾルの発生源について明らかにすることを目的とした。その結果、冬季はFCの寄与が他の期間に比べて大きく、3月以降になるとnon-FCの寄与が大きいことが分かった。また、春季にはイラクなど西方から飛来した土壌粒子の増加が推察された。</p>
収録刊行物
-
- 日本地球化学会年会要旨集
-
日本地球化学会年会要旨集 69 (0), 141-, 2022
一般社団法人日本地球化学会