インスリングラルギンU-100とリラグルチドを大量に皮下注射した2型糖尿病の1例

  • 廣瀬 俊介
    国家公務員共済組合連合会新小倉病院糖尿病センター
  • 両林 龍太郎
    国家公務員共済組合連合会新小倉病院糖尿病センター
  • 蔵本 沙央里
    国家公務員共済組合連合会新小倉病院糖尿病センター
  • 平野 亮子
    国家公務員共済組合連合会新小倉病院糖尿病センター
  • 藤本 良士
    国家公務員共済組合連合会新小倉病院糖尿病センター

書誌事項

タイトル別名
  • Attempted Suicide by Overdose Injection of Insulin Glargine U-100 and Liraglutide by a Patient With Type 2 Diabetes

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説明

<p>症例は66歳女性,62歳時より2型糖尿病で加療中であった.来院当日に自殺企図し,インスリングラルギンU-100を300単位とリラグルチド36 mgを皮下注射し,嘔吐などの症状で当院に救急搬送され精査加療目的で入院となった.入院後に低血糖を認め,ブドウ糖の経静脈投与にて加療を行った.その後入院4日目まで低血糖が遷延し経静脈ブドウ糖投与を継続したインスリングラルギンの大量投与例では低血糖が長時間遷延するため,慎重な経過観察と対応が必要であると考えられた.インスリングラルギンとリラグルチドの大量投与による遷延性低血糖の症例は極めて稀であり,副作用による悪心,嘔吐で摂食改善が遅れたことや両者の相加相乗的な働きにより低血糖時間が延長したと考えられたため文献的考察も加えて報告する.</p>

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 65 (11), 590-594, 2022-11-30

    一般社団法人 日本糖尿病学会

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