視覚探索時の注視点の動きを制御するネットワークモデル

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抄録

<p>視覚探索とは複数の文字群の中から唯一の特定ターゲットを視覚的に見つけ出すことである.文字数が増加しても探索時間は大きく増加しないことが知られている(ヒックの法則).つまり視覚探索は効率的である.本研究の目的は視覚探索を効率化する眼球運動の機構を解明するために,注視点の軌跡をモデリングすることである.視覚探索時の注視点は,見えないネットワークの上を動いているように振舞うので,そのネットワークを明示化する.視覚探索実験において得られたデータを分析し,固視微動,サッケードの大きさ,移動角度,継続時間を求めた.それらデータに基づいて,注視点が移動する土台となるネットワークを設計する.固視微動の枝のみからなる仮想的なネットワークを基本として,固視微動の枝をサッケードの枝に順次置き換えて,殆どがサッケードの枝からなる仮想的ネットワークまで,多くのネットワークを設計した.それらネットワークの上で,ターゲットを探索して注視点モデルが移動するとき,固視微動とサッケードの枝の比率が実験値と近いときに探索時間が短くなることがシミュレーションにより示された.注視点の動きを模擬するソフトウェアを作成したので紹介する.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual60 (Abstract), 218_2-218_2, 2022

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390012801499254656
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual60.218_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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