車椅子走行時における乗り心地向上に向けた評価システムの開発

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抄録

<p>車椅子利用者は,段差や路面の凹凸を走行する際に衝撃,振動を受ける.現在,振動の緩和を目的としたサスペンション機能付き車輪が市販されているが,乗り心地向上を目的に設計されたものはない.本研究では,車椅子走行中の振動が乗車者の乗り心地に与える影響と,乗り心地を向上させる装置,機構の開発を目的とした.車椅子の足支持面と座面に慣性センサを取り付け,段差高10~50[mm]まで5段階の段差を走行させ,前後輪の段差落下時の振動を計測した.また,様々な凹凸路面上を走行させ前後輪における振動を計測した.この結果からMotionSolve(アルテアエンジニアリング株式会社)を利用し,車椅子と乗車する人体シミュレーションを作成し,実験と同様の段差や凹凸路面における走行シミュレーションを行なった.Fig.1は身長1720[mm],体重69[kg]の成人男性を対象に,車椅子前輪落下時の鉛直方向の加速度における実測値とシミュレーション値で比較を行ったもので,相関関係(p<0.05)を示すことができた.今後はこのシミュレーションモデルを用いて,様々な走行環境における振動と乗り心地の関係を究明していくと共に,乗り心地を向上させる装置,機構の検討を進めていく.</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual57 (Abstract), S71_2-S71_2, 2019

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390012954685856384
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual57.s71_2
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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