運動負荷フローボリューム曲線が有用であった運動誘発喘息として加療されていた運動誘発性喉頭閉塞症の一例

  • 森 さよ
    独立行政法人国立病院機構小倉医療センター小児科
  • 辻 百衣璃
    福岡市立こども病院アレルギー・呼吸器科
  • 松本 翼
    福岡市立こども病院アレルギー・呼吸器科
  • 碇 航太
    福岡市立こども病院アレルギー・呼吸器科
  • 手塚 純一郎
    福岡市立こども病院アレルギー・呼吸器科

書誌事項

タイトル別名
  • A patient diagnosed with exercise-induced asthma showed improved symptoms after diagnosis of exercise-induced laryngeal obstruction

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説明

<p>症例は11歳男児.9歳よりラグビーを始め運動時に喘鳴と呼吸困難を認め,運動誘発喘息(Exercise-induced asthma:EIA)と診断され長期管理薬として吸入ステロイド薬とロイコトリエン受容体拮抗薬内服が開始された.以後も運動時の喘鳴は改善なく吸入ステロイド薬/長時間作用性吸入β2刺激薬配合剤に変更,テオフィリンを追加されるも改善なかった.当院に紹介され運動負荷試験を施行した.その際のスパイロメトリーから運動誘発性喉頭閉塞症(Exercise-induced laryngeal obstruction:EILO)を疑い,後日行った運動時の喉頭ファイバー所見よりEILOと確定診断した.症状出現時の呼吸方法を指導し,EILOの増悪因子として胃食道逆流を疑う所見を認めたことからプロトンポンプ阻害薬内服開始し症状は改善した.EIAとして治療に反応不良な症例にはEILOも念頭に置き,小児でも比較的簡便に可能な運動負荷やスパイロメトリーを行い,適切な診断・治療につなげることが重要である.</p>

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