「山サウナ」に関する研究

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  • 生理学的評価および睡眠評価から

抄録

<p>現在、日本ではサウナブームが来ており、銭湯だけでなく山や湖などの自然の中で行うサウナも注目されている。しかし、サウナ研究は限られており、テント式サウナを用いた「山サウナ」に関する研究はほとんど行われていない。このことから、本研究は「山サウナ」の効果を生理学的評価および睡眠評価を用いて検討していくことを目的とした。 </p><p>被験者は20代から60代の男女計8名を対象とした。年齢性別を考慮し、ランダムに4人ずつの2グループに分け、コントロール日、サウナ浴のロウリュなし、およびロウリュあり(ロウリュ+アウフグース)の3回の実験を行った。生理学的評価として、サウナ浴前後の自律神経機能、唾液アミラーゼ、血圧、体温、心拍数測定を行った。また、サウナ浴実施日の客観的睡眠評価(MTN-220 アコーズ社製)および主観的睡眠評価(OSA睡眠調査票MA版)を行った。さらにVAS法を用いて、サウナ浴前後、就寝・起床時の気分調査も行った。サウナ浴ではサウナ→水風呂→外気浴の流れを1セットとし、3セットを目安とした。セット数、1セット内の時間配分、水分補給のタイミング等は被験者個人の感覚に任せた。 </p><p>ロウリュの有無に関わらず、被験者全員にサウナでの心拍数の上昇が確認された。その負荷を自覚的運動強度に照らし合わせると10~15で「かなり楽」~「きつい」の範囲であった。サウナ実施日の客観的睡眠評価は有意差がみられなかったが、コントロール群に比べて両サウナ群の睡眠効率の平均値は高くなった。主観的睡眠評価の結果は、コントロール群と比較し、両サウナ群の「寝つきの良さ」、「目覚めの感覚」、「起床時眠気」、「疲労回復」が有意に高い値となり、睡眠感が良好となった。気分調査の結果は、ロウリュなし群と比べ、ロウリュあり群の方が改善項目が多かった。また被験者の感想より、ロウリュあり群でサウナ浴の効果をより感じられたことが読み取れた。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390013032133135744
  • DOI
    10.20693/jspehssconf.72.0_361
  • ISSN
    24367257
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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