身体活動量計の比較

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  • 活動強度の違いによる検討

抄録

<p>身体活動を評価する機器間の測定値の違いはこれまでに議論されている。本研究では、運動強度の違いが身体活動量計間の測定値に与える影響について検証した。対象者は、19歳から21歳の男子大学生30名(年齢19.5±0.7歳)であった。対象者は、5m間隔で目印を設置した1辺50m、1週200mの平坦な歩行路をメトロノーム音に合わせて歩いた。メトロノームは80拍/分、90拍/分、100拍/分、110拍/分、120拍/分に設定し、メトロノーム音は正方形の中心から各辺に向けてスピーカーにて鳴らした。試技は順不同とし、いずれの試技も30秒間立位安静の後、4分間リズムに合わせて歩き、その後30秒間その場で足踏みをさせた。歩行中、対象者にはActigraph社製活動量計wGT3X-BTとオムロンヘルスケア社製活動量計HJA-750Cを右腰部に、POALR社製ランニングウォッチM430を非利き手手首に装着させた。これらの機器を用いて、条件毎に歩行距離、心拍数、ケイデンス、歩行速度、歩幅、3 軸方向の加速度ベクトルの合成値(VM)、代謝当量(Mets)を評価した。歩行距離は4分間の移動距離を、その他の項目は歩行開始後30秒から3分30秒までのデータを分析した。歩行距離、ケイデンス、歩行速度、Metsは全ての試技間に有意差を認めた(P<0.05、η2=0.67-0.94)が、歩幅には有意差が認められなかった(P=0.058)。VMと心拍数は近接する条件の試技には有意差は認められなかったが、それ以上条件が異なる場合には有意差が認められた(P<0.05、η2=0.22-0.46)。80拍/分での歩行中の測定値を100とし試技条件毎にVMとMetsを比較したところ、100拍/分と110拍/分の試技においてVMがMetsに比べて有意に大きかった。人は運動をする際に100拍/分から110拍/分付近のリズムで歩くことが多く、wGT3X-BTとHJA-750Cで身体活動量を評価する際に両者の評価に違いが生じる可能性が示唆された。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390013032133158400
  • DOI
    10.20693/jspehssconf.72.0_315
  • ISSN
    24367257
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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