運動学習メカニズムから読み解く実践的学習への示唆

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タイトル別名
  • Implications for practical learning based on motor learning mechanisms

抄録

<p>熟練した運動パフォーマンスに代表されるように身体を思い通りに動かすことができる運動技能は如何にして実現されているのであろうか。運動・スポーツを通じて誰もが経験するように、運動技能の習得は容易なものではない。特に高度な技能の習得は一朝一夕に成し遂げられるものではなく、日々の練習の積み重ねや経験を通した試行錯誤が必要とされる。各種の運動技能はさまざまな動きの要素から構成されており、走る、跳ぶ、投げるなどの基礎的な動きから高度な運動制御までその技能の習得には階層的な学習メカニズムが関与している。特に、感覚と運動の相互作用によるエラー信号(予測誤差)に基づいた小脳や高次脳機能による学習が深く関連することが明らかにされている。例えば、感覚運動系が関与する随意運動は、内部モデルと呼ばれる神経回路から実行されており、運動の経験・学習を通して構築されるフィードフォワードモデルによって最適な運動指令が出力される。本キーノートレクチャーでは、運動技能の習得に関して、基本的な運動の遂行能力を支える学習メカニズムの知見を参照しながら、そこから読み取れる実践的な示唆について言及したい。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390013032133192064
  • DOI
    10.20693/jspehssconf.72.0_57
  • ISSN
    24367257
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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