細胞診検体を用いた肺がんコンパクトパネルによる次世代シーケンシングの有用性

  • 南 大輔
    社会医療法人財団聖フランシスコ会姫路聖マリア病院呼吸器内科 医療法人ほそや医院呼吸器内科
  • 瀧川 奈義夫
    社会医療法人財団聖フランシスコ会姫路聖マリア病院内科 川崎医科大学総合内科学4
  • 多田 陽郎
    社会医療法人財団聖フランシスコ会姫路聖マリア病院呼吸器内科
  • 中島 康博
    社会医療法人財団聖フランシスコ会姫路聖マリア病院呼吸器内科
  • 宮原 信明
    社会医療法人財団聖フランシスコ会姫路聖マリア病院内科
  • 水守 康之
    独立行政法人国立病院機構姫路医療センター呼吸器内科
  • 植田 充宏
    独立行政法人国立病院機構姫路医療センター呼吸器外科
  • 佐藤 慶治
    DNAチップ研究所
  • 森川 慶
    聖マリアンナ医科大学病院呼吸器内科
  • 金廣 有彦
    社会医療法人財団聖フランシスコ会姫路聖マリア病院内科

書誌事項

タイトル別名
  • Usefulness of the High-sensitivity Lung Cancer Compact Panel™ with Cytological Specimens

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抄録

<p>目的.細胞診検体で次世代シーケンシング(NGS)が可能な肺がんコンパクトパネルの有用性を検討する.研究方法.2021年12月から2022年2月までに肺癌疑い症例に気管支鏡,胸水穿刺を行い肺がんコンパクトパネルでNGSを施行した10例を後方視的に検討した.結果.10例12検体の内訳は,肺腺癌6例,肺扁平上皮癌1例,小細胞肺癌1例,腎細胞癌1例,器質化肺炎1例であった.検体は気管支擦過7検体(気管支擦過1回,生検鉗子洗浄1回),EBUS-TBNA 2検体(穿刺1回),胸水1検体(穿刺1回)で1例は同一病変に対して生検1回+気管支擦過1回,生検1回,気管支擦過1回の3検体を提出した.遺伝子解析は10例すべてで成功し,肺腺癌でEGFR L858R 1例,KRAS G12D 1例,KRAS G12V 1例,肺扁平上皮癌1例でKRAS G12Vの遺伝子変異を認めた.肺腺癌の癌性胸水5 ml(class V)とEBUS-TBNA 1回の穿刺でもNGSに十分量の核酸が得られた.結語.細胞診検体を用いた肺がんコンパクトパネルで高精度なNGSが可能である.</p>

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 62 (7), 989-995, 2022-12-20

    特定非営利活動法人 日本肺癌学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (8)*注記

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