書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Revision Surgery to Treat Breathy Hoarseness after Type 2 Thyroplasty
- コウジョウナン コツ ケイセイ ジュツ 2ガタ チョクゴ ニ キソクセイサセイ ガ ショウジ サイシュジュツ オ シコウ シタ 1レイ
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説明
<p>甲状軟骨形成術2型(TP2)は,内転型痙攣性発声障害(AdSD)に対する手術である。手術の効果は開大幅と開大幅の維持に懸かっている。今回われわれは1回目の手術で気息性嗄声となり,再手術を施行し開大幅を調整したことで改善した症例を経験した。症例は41歳女性。201X-15年に前医で痙攣性発声障害の診断となった。以降,音声治療を継続するも改善を認めず201X年に当院を紹介され受診した。同年にTP2を施行するも,術後気息性嗄声が出現した。初回手術の1カ月後に症状改善目的に再手術を行った。開大幅3.0 mmのチタンブリッジ(TB)を上下2個取り外し,尾側のみに開大幅2.0 mmのTBを1個再挿入した。この時点で試験的に頭側を2.0 mm開大すると気息性嗄声が強くなったため,尾側1個のみの2.0 mm開大とした。TP2において甲状軟骨開大幅の調節は重要である。狭いと声のつまりが残り,広すぎると気息性嗄声がみられる。本症例では1回目の手術後に気息性嗄声になったが,再手術により嗄声が改善され良好な音声を得た。TP2がリバーシブルな手術であることを再確認し,再手術へ至った原因や予防策について考察する。</p>
収録刊行物
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- 日本気管食道科学会会報
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日本気管食道科学会会報 73 (6), 375-382, 2022-12-10
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会