無症候性胆管結石のmanagement

DOI
  • 木暮 宏史
    日本大学医学部内科学系消化器肝臓内科学分野 東京大学医学部消化器内科
  • 白田 龍之介
    東京大学医学部消化器内科
  • 中井 陽介
    東京大学医学部消化器内科 東京大学医学部附属病院光学医療診療部
  • 藤城 光弘
    東京大学医学部消化器内科

書誌事項

タイトル別名
  • Management of asymptomatic bile duct stones

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抄録

<p>無症候胆管結石に対しても,現行のガイドラインではERCPによる内視鏡治療が推奨されている.しかしながら,無症候性胆管結石の自然史については不明な点が多く,無症候性胆管結石に対する積極的な内視鏡治療の妥当性については検討の余地がある.無症候性胆管結石患者におけるERCP関連の偶発症,特にERCP後膵炎のリスクは,症候性患者に比べて高い可能性がある.無症候性胆管結石患者においてERCPによる治療が経過観察よりも良好な結果をもたらすかどうかを検討した前向き研究はなく,ERCP関連偶発症を誘発するリスクと,治療を行わずに経過観察した場合の偶発症のリスクは今のところ天秤にかけられない.無症候性胆管結石に対する積極的治療の正当性を明らかにするためには,治療群と経過観察群の長期的な偶発症のリスクを多施設共同研究による多数例で検討する必要がある.</p>

収録刊行物

  • 胆道

    胆道 36 (5), 583-587, 2022-12-31

    一般社団法人 日本胆道学会

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