急速に肝被膜下血腫が増大し肝コンパートメント症候群を発症した外傷性肝損傷の一例

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  • A CASE OF TRAUMATIC BLUNT HEPATIC INJURY WITH HEPATIC COMPARTMENT SYNDROME DUE TO AN ACUTE INCREASE OF HEPATIC SUBCAPSULAR HEMATOMA

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抄録

<p> 外傷性肝損傷 I a型は保存的加療が行われることが多く, 合併症が生じることも少ない. 安静による保存的加療を行ったが, その後急速に肝被膜下血腫が形成され, 肝コンパートメント症候群を発症した症例を経験した. 症例は21歳男性. 走行中の乗用車と衝突し受傷した. 体幹部造影CT検査で肝右葉に I a型の肝損傷を認め, 安静による保存的加療を行ったが, 右上腹部痛が出現し再度CT検査を施行した. 急速な肝被膜下血腫の増大を認め, 血管塞栓術を施行した. 肝コンパートメント症候群を発症したが, その他の合併症は生じず退院となった. 軽度な肝損傷においても後に急速に肝被膜下血腫が出現する可能性があり, 注意深い観察が必要である. </p>

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