スマイル時の歯肉露出に対する歯科衛生学生の評価について

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タイトル別名
  • Criteria for determining the degree of gingival exposure on smiling in Japanese dental hygiene students
  • スマイルジ ノ シニク ロシュツ ニ タイスル シカ エイセイ ガクセイ ノ ヒョウカ ニ ツイテ

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抄録

<p> 本研究の目的は,ガミースマイルの評価と歯科に関する知識量の関係,および歯科衛生学生のガミースマイル判断基準を明らかにすることである.対象は,日本歯科大学新潟短期大学歯科衛生学科第1学年(まだ歯科の知識が少なく一般の若い女性に近いグループ:49名),第2学年(専門基礎科目を履修途中のグループ:55名),第3学年(臨床実習と専門基礎科目を一通り履修したグループ:41名),全員女性であった.調査方法はアンケートとし,スマイル画像のVAS計測値を比較した.画像は,A:歯肉露出が全くない,B:上顎前歯部歯肉辺縁と上唇下縁が一致,C:歯肉露出が上顎前歯部歯肉辺縁から1 mm程度,D:同2 mm程度,E:同3 mm程度,F:同4 mm以上の6種類とした.学年内比較で,第1学年は画像AとCの間,第2・第3 学年は画像A とDの間に有意差を認めた.学年間比較では,画像Cで第1学年と第3学年の間,画像E で第2学年と第3学年の間に有意差を認めた.以上より,第1学年よりも第2・第3学年の方がガミースマイルの許容範囲が広い結果となった.学年内比較では全学年で画像CとDの間に有意差を認めず,学年間比較では全学年で画像Dから変動係数の増加があり,画像CとDの間で許容か否か迷ったと考えられる.本研究の結果から,ガミースマイルの評価は歯科の知識量と関係し,歯科衛生学生は2 mmを超える歯肉露出について許容できないと判断していたことが明らかとなった.</p>

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