アダリムマブ皮下注シリンジからペンへの切り替えに伴う使用感の変化と切り替えに同意しなかった患者像の調査

DOI
  • 鈴木 絵夢
    兵庫医科大学病院 看護部
  • 東 直人
    兵庫医科大学 医学部糖尿病内分泌・免疫内科
  • 田村 誠朗
    兵庫医科大学 医学部糖尿病内分泌・免疫内科
  • 森本 麻衣
    兵庫医科大学 医学部糖尿病内分泌・免疫内科
  • 吉川 卓宏
    兵庫医科大学 医学部糖尿病内分泌・免疫内科
  • 横山 雄一
    兵庫医科大学 医学部糖尿病内分泌・免疫内科
  • 古川 哲也
    兵庫医科大学 医学部糖尿病内分泌・免疫内科
  • 荻田 千愛
    兵庫医科大学 医学部糖尿病内分泌・免疫内科
  • 橋本 哲平
    兵庫医科大学 医学部糖尿病内分泌・免疫内科
  • 松井 聖
    兵庫医科大学 医学部糖尿病内分泌・免疫内科
  • 橋本 尚明
    兵庫医科大学 医学部糖尿病内分泌・免疫内科 橋本膠原病リウマチクリニック

書誌事項

タイトル別名
  • Survey on switching from a subcutaneous syringe to an autoinjection pen for the administration of adalimumab(Humira<sup>®</sup>)in patients with rheumatic diseases

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抄録

<p>【目的】リウマチ性疾患患者におけるアダリムマブ(ADA;ヒュミラ)シリンジからペンへの切り替えによる使用感の変化を明らかにする.また,切り替えに同意しない患者の特徴を検証する.</p><p>【対象・方法】ADA使用中のリウマチ性疾患患者を対象にシリンジからペンへの切り替え状況を調査し,切り替えに対する同意・不同意別の患者背景の比較を行った.また,記名式アンケートを用いてシリンジ・ペンそれぞれの使用感とペンへの切り替えによる変化を調査した.</p><p>【結果】ペンへの切り替えを提案した患者は21名で15名(71.4%)が同意した.切り替えに同意しなかった群は同意した群よりシリンジ使用期間が有意に長かった(p=0.02).ペンに切り替え後「不安,恐怖」「打ちやすさ」「持ちやすさ」「注射時痛」「満足度」が改善した.自己注射患者では,失敗回数や失敗したのではと思う回数に加え「打ち忘れ」「嫌で打たない」回数が減少し,「治療に対する意欲・前向きな気持ち」が有意に向上した(p=0.01).当初切り替えに同意しなかったが後に切り替えを希望した患者では特徴的な感情の変化が見られた.</p><p>【結論】ADAシリンジからペンへの切り替えは注射に対する不安や恐怖,疼痛を軽減させ,治療意欲を向上させる有用な手段だが,患者の意向を考慮したデバイス選択が重要である.</p>

収録刊行物

  • 臨床リウマチ

    臨床リウマチ 34 (3), 204-212, 2022

    一般社団法人 日本臨床リウマチ学会

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