機能性発声障害を伴うホルモン音声障害に対し,音声治療と理学療法と甲状軟骨形成術4型を併用した症例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Hormonal Dysphonia with Functional Dysphonia Treated with a Combination of Voice Therapy, Physical Therapy, and Type 4 Thyroplasty
  • キノウセイ ハッセイ ショウガイ オ トモナウ ホルモン オンセイ ショウガイ ニ タイシ,オンセイ チリョウ ト リガク リョウホウ ト コウジョウナン コツ ケイセイ ジュツ 4ガタ オ ヘイヨウ シタ ショウレイ

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抄録

<p>女性更年期障害の治療として,男性・卵胞ホルモン合剤注射治療を受け,副作用により話声位の低音化,声域の狭小化をきたした。さらに機能性発声障害を併発し自由会話が困難となった。機能性発声障害に対する音声治療(VT)により自由会話が可能となり,喉頭ストロボスコピー検査で声帯粘膜波動が確認できるようになった。しかし,話声位の低音化,声域の狭小化は改善せず,甲状軟骨形成術4型(TP4)を実施した。また理学療法士による,呼吸筋群の活性化,腹横筋の活性化,頸部マッサージの理学療法(PT)が術前から実施された。器質的変化をきたしていた声帯がTP4により伸長され,声帯筋緊張が保たれた状態でVTを継続し,声域の拡大,ピッチマッチが可能になり,抑揚の少ない童謡歌唱が可能となった。不可逆的器質変化が発声筋群のみならず,呼吸筋群にも起きた可能性が考えられた本症例には,VT,PT,TP4の併用は有効であった。</p>

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