近赤外線撮像観測による遠方クェーサーの変光調査II
-
- 関根 章太
- 早稲田大学理工学術院先進理工学研究科物理学及応用物理学専攻
-
- 井上 昭雄
- 早稲田大学理工学術院先進理工学研究科物理学及応用物理学専攻 早稲田大学理工学術院総合研究所
-
- 斎藤 智樹
- 兵庫県立大学天文科学センター西はりま天文台
-
- 山中 郷史
- 鳥羽商船高等専門学校
-
- 藤本 征史
- テキサス大学オースティン校
-
- 本原 顕太郎
- 自然科学研究機構国立天文台先端技術センター 東京大学大学院理学系研究科天文学専攻
-
- 小西 真広
- 東京大学大学院理学系研究科天文学教育研究センター
-
- 高橋 英則
- 東京大学大学院理学系研究科天文学教育研究センター木曽観測所
-
- 小山 舜平
- 東京大学大学院理学系研究科天文学教育研究センター
-
- 櫛引 洸佑
- 東京大学大学院理学系研究科天文学専攻
-
- 吉井 譲
- 東京大学大学院理学系研究科天文学教育研究センター アリゾナ大学スチュワード天文台
-
- 宮田 隆志
- 東京大学大学院理学系研究科天文学教育研究センター
書誌事項
- タイトル別名
-
- A study of the light variation of distant quasars by near-infrared imaging II
抄録
初期宇宙において,超大質量ブラックホールの形成過程は未だ解明されていない.そのため,私たちは クェーサーの変光に着目し,ブラックホールの形成について議論する.我々のグループは,なゆた望遠鏡 NICを用いて,J, H, Ksの3バンド同時撮像を2019年から継続的に行なっている.2022年に観測された3つの クェーサー,PSO338+29(赤方偏移z = 6.66),ULAS J1120+0641(赤方偏移z = 7.09),ULAS J1342+0928(赤方 偏移z = 7.54)について測光結果を報告する.さらに,2022年にすばる望遠鏡SWIMSで観測された,ULAS J1342+0928のJ, Ksバンドの結果も合わせて報告する.その結果として,PSO338+29のJバンドにおいて, ∼ 2.0 σ程度の変光の兆候が見られた.さらに,ULAS J1342+0928のJバンドにおいて,周期が∼ 102日程 度の変光の可能性を指摘した.赤方偏移z ∼ 7では,JバンドにC IV輝線が入る.そのため,周期的な変光 について,C IV輝線を放射するBLR (Broad Line Region)の運動との関連性を調査した.BLRの公転周期は, ∼ 104日程度であり,今回観測された周期とは大きく差があるため,BLRの運動とは関係ないと結論づけ た.変光調査の性質上,誤差を小さくする必要性がある.ディザリング点数の変更,ubercalibrationなどの 検討を行なってきたが,これまでの結果では誤差が有意に小さくなることは見られなかった.
収録刊行物
-
- Stars and Galaxies
-
Stars and Galaxies 5 (0), 9-, 2022
兵庫県立大学自然・環境科学研究所天文科学センター
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390013585129363200
-
- ISSN
- 2434270X
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可