咬合違和感症候群の診療フローチャートの提案
-
- 和気 裕之
- みどり小児歯科 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎顔面外科学分野
-
- 石垣 尚一
- 大阪大学大学院歯学研究科顎口腔機能再建学講座クラウンブリッジ補綴学分野
-
- 澁谷 智明
- 日立製作所京浜地区産業医療統括センタ産業歯科
-
- 島田 淳
- 医療法人社団グリーンデンタルクリニック
-
- 玉置 勝司
- 神奈川歯科大学総合歯科学講座顎咬合機能回復分野
-
- 松香 芳三
- 徳島大学大学院医歯薬学研究部顎機能咬合再建学分野
-
- 山口 泰彦
- 北海道大学大学院歯学研究院口腔機能学分野冠橋義歯補綴学教室
-
- 依田 哲也
- 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎顔面外科学分野
-
- 和気 創
- みどり小児歯科 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科顎顔面外科学分野
書誌事項
- タイトル別名
-
- Proposal for a clinical flowchart for patients with occlusal discomfort syndrome
この論文をさがす
説明
<p>歯科医師は,日常診療で咬合の違和感を愁訴とする患者に対して,口腔顎顔面領域の診察と検査から,咬合状態,補綴装置,顎関節などの異常を見いだし,それらを除去することで症状の改善に繋げている。しかし,一部で,他覚所見が見つからない患者や,原因と判断した異常を除去しても改善できない症例に遭遇し難渋している。一方,患者のなかには,複数の歯科医療機関で治療を受けても緩解せず,苦悩している者がいる。</p><p>こうした症例は,Phantom bite syndromeやOcclusal dysesthesiaなどと呼ばれてきた。また,日本補綴歯科学会は,2013年により広い概念として咬合違和感症候群(Occlusal discomfort syndrome)を提唱した。これは,咬合違和感を呈する複数の疾患の総称である。また,狭義と広義に仮分類されており,狭義が前述の概念に類似している。</p><p>今回われわれは,はじめに,咬合違和感症候群の患者をbio-psycho-social modelの観点から捉えるための,病態分類(2021),専用問診票および2軸評定票(2021)を作成した。そして,これらの情報を基に,一般歯科医師が咬合違和感症候群患者を診療する際の指針となる,「咬合違和感症候群の診療フローチャート(2021)」を作成した。</p><p>フローチャートの目的は,診療指針として用いることで,患者の健康向上に資することである。</p>
収録刊行物
-
- 日本顎関節学会雑誌
-
日本顎関節学会雑誌 34 (2), 28-37, 2022-08-20
一般社団法人 日本顎関節学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390013706734798976
-
- ISSN
- 18844308
- 09153004
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可